Ming Da(ミンダ)真空管アンプ【ASC-3023BA】詳細回路説明

ASC-3023BA

Ming Da(ミンダ)真空管アンプ ASC-3023BA 詳細回路説明

真空管アンプであるASC-3023BAの回路構成は、入力切り替えスイッチとボリュームを備えたパワーアンプ構成とすることでCDプレーヤやチューナーなどの機器からの100mvから1V程度のオーディオ信号に対して、プリアンプなしで接続して使用可能な真空管アンプとなっております。

ASC-3023BAの主な特徴を以下に3つまとめます。

  1. 出力管には、直熱型三極管の真空管300B及び真空管2A3を採用
  2. 初段及びドライブ段に、双三極管6N8P(6SN7)、6N9P(6SL7)を配置し、十分なドライブ電圧とS/Nを確保が可能
  3. 真空管300B時では、アンプの増幅度30dB、ダンピングファクター約2.3、そして残留ノイズ0.8mV(Aネットワークなし、入力端子ターミネイト47kΩ)、周波数特性10Hzから32kHz(1W/8Ω)と大変優れている

出力段部にある真空管を十分ドライブできる能力を備えたパワーアンプは、ずっしりと重く、それでいて心地よく伸びのある低音となり重厚感を演出できる仕様になっています。
当真空管アンプ紹介サイト管理人を含む、オーディオマニアには、中低域で音の良さで非常に定評のある真空管300B又は、中高域の繊細さが魅力の真空管2A3が出す音で、好みのサウンドを思う存分楽しめる真空管アンプ

Ming Da(ミンダ)真空管アンプ ASC-3023BA の<初段回路>

初段は双三極管6N9Pを採用した回路で増幅度は約25dBです。カソード抵抗は1.8kΩでその両端に1.2Vほどの電圧が発生し、これが初段のグリッドバイアス電圧となります。このときのプレート電圧は132Vでプレート電流は0.667mAとなり、6N9Pのヒータ回路は直流点火とし残留ノイズの低減化を図っている。

Ming Da(ミンダ)真空管アンプ ASC-3023BA の<ドライブ段回路>

双三極管6N9Pの2/2部での電圧増幅度は約22dBとなっており、カソード抵抗1kΩで、その両端電圧は約7Vとなっています。このときのプレート電圧は220Vです。よってこのときのプレート電流は約7mAです。ここでオーディオ信号は最大120Vppまで電圧増幅されます。尚、ここでは出力管の動作特性と、歪み打消しを考えた回路動作する。

6N9Pのオーディオ出力は、6N8Pのカソードフォロワー回路に直結されます。カソードフォロワーは低出力インピーダンス(数kΩ)となって、カップリングコンデンサー1μFを通じて出力段のグリッドを-74Vを中心に最大120Vpp以上までフルスイングすることが可能となっている。

ドライブ段と出力段のグリッドはカップリングコンデンサー1μFで接続されます。低音部に厚みを持たせ、大きな音になったとき音の芯がしっかりした音にするには、十分、出力真空管をドライブすることが必要。

カソードフォロワーの電圧、電流は、カソード抵抗は100kΩで、その両端電圧は約226Vです。このときプレート電圧は約347Vです。プレート電流は、約2.27mAとなっている。

Ming Da(ミンダ)真空管アンプ ASC-3023BA の<出力回路>

出力部は、定評のある真空管300B又は真空管2A3が使える回路設計となっている。
ここではオーディオ信号を十分増幅し大型出力トランスを通じてスピーカーを駆動するための電力として供給できる。
出力管のカソード抵抗は1.8kΩ/10W抵抗のパラ接続によって900Ω/20Wです。この両端の電圧がバイアス電圧となり、真空管300B動作時の900Ωの両端電圧は、約65Vになります。従いまして、このときのプレート電圧は約378Vでプレート電流が約72mA程流れている。これで真空管の動作は、音の良いAクラス動作となる。

Ming Da(ミンダ)真空管アンプ ASC-3023BA の<ヒータ回路>

真空管のヒータは整流回路を除き、全て直流点火としました。これは、交流点火に対して残留ノイズの低減に大変有効な手段で、特にヒータから直接電子を放出する直熱タイプの真空管300Bや真空管2A3は、交流点火するとハム音の発生を必ず招きます、そこで残留ノイズを最小化するための直流点火は現在の真空管アンプでは必須の回路技術(真空管時代は部品が無く直流点火が出来なかった)。視聴環境が大変静かな家庭の視聴空間で良い音を聞くためには、パワーアンプの残留ノイズは可能な限り少なくしたい。

Ming Da(ミンダ)真空管アンプ ASC-3023BA の<カップリングコンデンサー>

音に影響するカップリングコンデンサーの使用については、初段のプレート出力と真空管300Bの入力のカップリングコンデンサーの2個のみに限定しました。これによりオーディオ信号が通過する回路はシンプルな部品構成となっています。
これまでアンプで体験したことから云えることは、オーディオ信号が通過する素子が少ないことは、音の良さに直結することが明らかです。
それは、使用する部品のひとつひとつが洗練された良い部品であることが求められます。そのひとつひとつのオーディオ部品と云う素材をうまく組み合わせてこそ良い音に繋がります。
シンプルイズベストという言葉を一度は聴かれたことと思います。素子の少なさもこのアンプの音の良さの可能性を広げています。

Ming Da(ミンダ)真空管アンプ ASC-3023BA の<NFB回路:Non negative feedback>

真空管の個性を余すところ無く表現することが出来るように、NFB回路は一切ありません。完全な無帰還(Non negative feedback;NFB)によるパワーアンプとなっています。
この特筆すべきNFBなしで良い音を出せるアンプは、現在のところ真空管アンプ以外にはありません。このことは、真空管は、オーディオデバイスとして求められる特性に於いて大変優れていることを意味するものです。
それゆえに、1930年頃に完成されたこれらの真空管がこれまでの技術革新の中にあっても優れたオーディオデバイスとして今日まで長くオーディオファンに支持されているゆえんとなるものです。

Ming Da(ミンダ)真空管アンプ ASC-3023BA の<電源回路>

真空管300B、真空管2A3という高価な真空管の寿命を損なわない設計とするために電源部には、ヒータ余熱遅延時間約10秒ほどを考慮した5U4Gを用いた真空管整流方式としました。これで貴重な真空管を安心してご使用いただけます。
真空管の動作は、直熱管では早く、電源を入れてから10秒程でヒータが赤く熱せられ、ヒータの表面からの熱電子の放出量が概ね出揃います。
熱電子の放出量が出揃う前にプレートに高電圧が与えられますと大きなカソード電流が一時的に流れ真空管を破損したり、寿命を短くします。特に電源にダイオード整流回路を採用したアンプでは、この過大プレート電流に注意が必要です。
このアンプの電源回路では、出力段部の真空管のヒータ余熱時間約10秒と同等の動作の立ち上がり特性の整流管を使用することで、熱電子の時間軸による発生量に従い高電圧をプレートに与えることが出来ますので出力管にやさしい回路設計となっています。

Ming Da(ミンダ)真空管アンプ ASC-3023BA の<自己バイアス回路>

初段及びバッファー段、出力段の自己バイアスについて
グリッドバイアス電圧は、真空管のプレート電流が流れてカソード抵抗に発生した電圧によって作りだしています。このようなバイアスの与え方を自己バイアス方式と呼びます。一方、固定バイアスという方式もあります。
自己バイアス方式では真空管のプレート電流が流れることで生じるカソード抵抗の両端に発生する電圧がグリッドバイアスを作ることになることから、これは真空管自らが決めるているバイアスということになりますので自己バイアスと呼ばれています。
仮にプレート電流が増えようとすれば、グリッドバイアスは深くなりますので、その結果、プレート電流が減少します。逆にカソードの電圧が下がれば、バイアスが浅くなるため、プレート電流の流れる量が増えますので、カソード抵抗の両端の電圧が大きくなります。これで、プレート電流の増加は防げます。
このようにカソード抵抗の両端の電圧によって、真空管は自らプレート電流を一定に保つようになります。例えば、真空管の差し替えなどにおいて、カソードに生じる電圧で、その真空管固有のバイアス電圧が発生するため、バイアス調整を無調整とすることができます。

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Ming Da(ミンダ)真空管アンプ ASC-3023BA の<真空管の互換性品との差し替え>

真空管300Bと真空管2A3の差し替えには、電源回路の電圧の組み換えも必ず行ってください。

Ming Da(ミンダ)真空管アンプ ASC-3023BA の<プレート電圧の切り替え>

真空管2A3はプレートとカソード間が250V程度になるように電源トランスのタップ切り替えをします。
切り替えを真空管300Bの設定に間違えますと2A3は破損します。
真空管300Bはプレートとカソードソード間が350V程度になるように電源トランスのタップ切り替えをします。

Ming Da(ミンダ)真空管アンプ ASC-3023BA の<ヒータ電圧の切り替え>

真空管2A3のヒータ電圧は2Vになるようにトランスのタップに切り替え接続してください。
間違えますと真空管2A3は破損します。
真空管300Bは5Vになるようにトランスのタップに接続してください。

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